約4割が「仕事に支障があった」と回答
『しゅふJOB総研』が行った調査によると、家族など大切な存在が亡くなったことで仕事に支障をきたした経験がある人は、全体の38.8%に上ることが分かりました。この数字は、多くの人が喪失体験と仕事の両立に苦労している現実を示しています。

最も影響が大きい存在は「親」、不安は「費用とお金」「手続き」
仕事に支障をきたすほど影響を受けた存在として最も多かったのは「親」で66.7%でした。次いで「子ども」が7.4%と続きます。やはり、最も身近でかけがえのない存在を失うことが、仕事への影響も大きくする傾向にあるようです。

また、大切な人を亡くした際に事前に知っておきたかったことや、不安・気がかりに感じたこととしては、「費用、お金に関すること」と「亡くなった後の手続きの流れ」がともに47.5%で最多でした。葬儀や供養の選択肢についても34.7%の人が不安を感じています。

経験者の声から学ぶ、もしもの時の対処法
この調査では、具体的な体験談も多数寄せられています。そこからは、もしもの時に役立つヒントや、周囲が配慮すべき点が見えてきます。
精神的な影響と職場のサポート
「集中力が欠けて仕事にならない」「電話の強い口調で涙が流れる」といった声や、「一旦、無気力になる」など、精神的なダメージの大きさが伺えます。しかし、「会社の上司、同僚の協力により、支障をきたすことはほとんどなかった」という声もあり、職場の理解とサポートが非常に重要であることが分かります。
煩雑な手続きと事前の準備
「葬儀後の親の土地などの相続手続きに時間がかかった」「司法書士や税理士など、誰に相談しようか検索したり、市役所へ出向いたり、平日に休みを取ったり、兄弟で時間を合わせるのが大変だった」といった声は、亡くなった後の手続きがいかに複雑で時間を要するかを示しています。また、「亡くなる前に準備をしておいたので問題がなかった」という声もあり、できる範囲での事前の情報収集や準備が大切だと言えるでしょう。
忌引き休暇と心のケア
「忌引きは10日くらいは有休とは別に設けるべき」「忌引き休暇も7日あったが、バタバタとし、結局仕事にきて思い出し泣くという感じ」といったコメントから、忌引き休暇の期間や、休暇後の心のケアの重要性が浮き彫りになります。悲しみが癒えるまでの時間は人それぞれであり、企業や社会全体での柔軟な対応が求められます。
仕事が心の支えになることも
「仕事で集中する時間を作ることで、気持ちの切り替えにつながった」「仕事をすることによって、悲しいながらもその悲しみを一旦考えないように脇に置く、という対処方法に気づけたことは良かった」という意見もあり、仕事が悲しみを乗り越えるための一助となるケースもあるようです。人によっては、仕事が日常を取り戻すきっかけになることもあります。
大切な存在を失った時、そして周囲にできること
しゅふJOB総研の研究顧問である川上敬太郎氏は、「誰もが突然大切な存在を失う可能性があり、また自らが誰かの大切な存在でもあり得ます。ご夫婦はもちろん、周囲にいる人が互いの気持ちに寄り添う姿勢は生活の中でも職場においても常日ごろから大切なことなのだと思います」と述べています。
もしもの時に備えて、費用や手続きに関する情報を少しずつ調べておくことや、家族間で希望を話し合っておくことは、心の負担を軽減することにつながるかもしれません。
そして、もし身近な人が大切な存在を失った際には、その悲しみに寄り添い、必要なサポートを提供できるよう、私たち一人ひとりが理解を深めることが大切です。
今回の調査結果の詳細や過去の調査データは、以下のリンクから確認できます。