広大な農地で出会うアートと農小屋の世界
「ART PARK PROGRAM」では、古くから稲作が営まれてきた農地の風景の中に、公募アーティストによる野外アート「Art Sprout」7作品と、建築家やクリエイターによる農小屋プロジェクト「Bricoyage」10棟が展開されます。
この取り組みは、京都・亀岡保津川公園の自然や歴史、そして人々の営みと向き合い、持続可能な未来への新たな価値と問いを提示することを目指しています。
土地の記憶を掘り起こす野外アート「Art Sprout」
「unearth(掘り起こす)」をテーマに、全国から公募された146組の中から選ばれた7組のアーティストが、この土地に眠る記憶や自然環境、時間の重なりを可視化する作品を展示します。
例えば、上田要氏の作品《4つの空気》は、亀岡市内の空気をステンレススチールの鏡面立方体に閉じ込め、目に見えない大気と土地の気配を映し出します。西久松友花氏の《Web of Life》は、菌糸や冬虫夏草をモチーフに、土の中の生命のつながりを陶芸で表現。また、yamfum studio × ReLinkによる《霞池》は、古民家から回収した型板ガラスで土地の記憶を宿す風景を描き出します。
学生部門からは、浅田遼氏の《Accumulation》が漆の積層技法で巨大な骨格のような造形を作り、土地に積み重なる時間や生命の営みを想起させます。大川なずな氏の《Selection》は、実寸大の牛を二つに分け、食や農の歴史から人と牛の関係を見つめ直すきっかけを提供。呼吸による《Be-re-earth》は、大地が呼吸するような巨大な彫刻で、自然の循環を可視化します。飛聲(FEISHO)の《THE WALL WE SHARE》は、亀岡の土を使った絵の具で来場者と共に壁画を描き、人と人、人と土地との新たな関係を築きます。







未来への旅路を紡ぐ農小屋プロジェクト「Bricoyage」
「Bricoyage」は、「ブリコラージュ(寄せ集めて自分でつくる)」と「ボヤージュ(長い旅)」を組み合わせた造語。身近な材料で小屋を作り、直し育てていく人間の創造性を表現しています。農の知恵や地域の未利用資源を活かした10棟の農小屋が、未来の亀岡への旅路を象徴します。
例えば、間(あわい)の《竹のドーム「発芽」》は、放置竹林の竹を活用し、竹林資源の循環と人と自然のつながりを表現。風×土設計共同体の《用美の畝》は、亀岡の農の知恵や風土から着想を得た、風・水・光を感じる空間です。河野美紀氏と榊原真歩氏による《水路の洗濯小屋》は、稲作の水路の「どぶさらい」の営みを現代にひらき、暮らしの知恵を体感する場を提供します。
招聘作家・団体からは、studio-L+関西学院大学山崎亮研究室の《公小屋》が、誰もが集い活動する「公」の場として公園のあり方を問いかけます。dot architectsの《亀岡の小屋》は、絶滅危惧種アユモドキの生息環境に着目し、自然と土地の営みを重ね合わせます。民具BANKの《化かし化かされる緑の庭》は、身近な植物との関わりを見つめ直す庭を提案。村上慧氏の《多すぎず、少なすぎないように》は、住宅の外壁建材を用いたプランターで人々が集うきっかけを作ります。ローランド・ハーゲンバーグ氏の《HOUSE OF HEART》は、家の形をした木造フレームが自然と呼応し、瞑想的な空間を生み出します。
また、農小屋学会が市内の農機具小屋を300以上リサーチして手がけた《インフォメーション小屋》は、約14ヘクタールの会場を巡る旅の出発点となります。










環境先進都市・亀岡市が提案する持続可能な取り組み
このプログラムの大きな特徴は、地域資源の再利用と環境への配慮です。放置竹林の竹、解体住宅のガラス材、現場の土など、本来廃棄される資源や身近な自然素材が作品や建築の材料として再利用されています。自然と表現が融合したこれらの取り組みは、亀岡市が目指す「世界に誇れる環境先進都市」の実現に向けた具体的な一歩となります。
亀岡市は、日本初のプラスチック製レジ袋提供禁止条例を制定するなど、有機農業やサーキュラーエコノミーの推進に積極的に取り組んでいます。JR亀岡駅前の「サンガスタジアムby KYOCERA」は地域活性化の核となり、「かめおか霧の芸術祭」など独自性の高い文化芸術活動も展開しています。

開催概要とアクセス
「第43回全国都市緑化フェアin京都丹波」のコンテンツとして開催される「ART PARK PROGRAM」は、京都・亀岡保津川公園で以下の期間開催されます。
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開催期間: 2026年9月18日(金)~11月8日(日)
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場所: 京都・亀岡保津川公園(JR亀岡駅北口からほど近い約14ヘクタールのエリア)
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緑化フェア全体情報: 第43回全国都市緑化フェアin京都丹波 公式ホームページ
アートと自然が織りなす亀岡ならではの体験を、ぜひこの機会に訪れてみてはいかがでしょうか。