お金の使い方・増やし方の満足度が上昇
調査によると、「お金の使い方」に満足している(「とても満足している」「満足している」「やや満足している」の合計)割合は52.1%に達し、2025年と比較して3.9ポイント増加しました。特に55~59歳では12.8ポイント、75~79歳では9.2ポイントと大幅な満足度向上が見られます。

お金の使い方に満足している主な理由としては、50代では「節約と出費をコントロールできている」こと、70代では「好きなようにお金を使えている」ことが挙げられました。一方、満足していない理由としては、「使いたいけど節約してしまう」「節約したいけど使ってしまう」といった葛藤が聞かれ、特にライフステージの過渡期にある60代で戸惑いの声が多いようです。
節約・削減したい費目については、昨年同様「衣類・アクセサリー」が1位でしたが、節約意向は2.9ポイント低下しました。「美容」も4.7ポイント低下しています。一方で、「お菓子・お酒などの嗜好品」「食料品」は節約意向が増加しました。

「お金の守り方・増やし方」への満足度も2025年より4.5ポイント増加し、特に55~59歳、75~79歳で満足度が高まっています。積極的に投資・運用している人は満足度が高く、新NISAの好調がこの満足度向上に寄与していると考えられます。

投資への関心が高まり、新NISAがシニア層にも浸透
投資をしている人の割合は64.8%と、2025年から約5ポイント増加しました。運用・保有している商品としては新NISAがトップで、特に55~69歳で高い利用率を示しています。次いで国内株式、投資信託が続きます。



投資をする理由として全年代で最も多かったのは「老後の生活費の補填(年金の補完)」でした。次いで「ゆとりある暮らし(趣味・旅行)の原資作り」が挙げられています。
年代別に見ると、60代では「医療費や介護費など『もしも』の資金確保」、55~59歳では「インフレ(物価上昇)による資産目減りの防止」など、生活防衛やリスク管理の手段として投資を活用している様子がうかがえます。55~64歳では「新NISAなど税制優遇制度の充実」を投資理由に挙げる人が比較的高く、新NISAの保有率が高い背景となっていると考えられます。

「遺す」から「使い切る」へ、マネー観に変化の兆し
将来のお金に対する心配は、全体で2025年より約5ポイント減少しました。主な理由は「今の資金で老後もまかなえる目算が立っているから」とのことです。

また、保有している財産を将来的にどうしたいかという問いに対し、全体では「親族や知人に残したい」が最も多かったものの、注目すべきは55~64歳の層で「残さずに使い切りたい」が最多となった点です。これは、旧来の「子どもに財産を遺す」という価値観から、「自分の人生のために、自分のお金を使い切る」という自立したマネー観への転換がうかがえる結果と言えるでしょう。

ハルメク 生きかた上手研究所の村田多恵子所長は、今回の調査結果から「物価高という環境下でもお金に対して受け身にならず、前向きに向き合う50代以上の女性の姿」が見えてくると指摘しています。限られた時間を豊かに生きるための消費に意欲的であり、その消費を支え、お金の不安を払拭しているのが、投資への積極的な姿勢です。投資で資産を守りつつ、自分の心を豊かにするものには我慢せずに使うという姿勢は、これからの時代における「幸せで自立したマネーライフ」の新しいロールモデルと言えるでしょう。

シニア世代のマネーライフを考えるヒント
今回の調査結果は、シニア世代がより豊かで充実した生活を送るためのヒントに満ちています。物価高の中での賢い節約術、そして新NISAなどを活用した資産形成は、老後の生活資金だけでなく、趣味や旅行といった「ゆとりある暮らし」の実現にも繋がります。
「自分の人生のために、自分のお金を使い切る」という考え方は、これからのマネーライフを考える上で、新たな選択肢となるかもしれません。ご自身のライフスタイルや目標に合わせて、お金の使い方や増やし方を見直してみてはいかがでしょうか。
ハルメク 生きかた上手研究所は、シニアのインサイトについて調査・分析を行っています。より詳しいシニアリサーチデータは「ハルメク シニアマーケティングLAB」でご覧いただけます。
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