2027年のキーワードは「Depth Living 〜濃く深く生きる〜」

AIが日常に深く浸透し、あらゆる面で効率化が進む現代。私たちは「コスパ(コストパフォーマンス)」や「タイパ(タイムパフォーマンス)」だけでなく、「メンパ(メンタルパフォーマンス)」という言葉も生まれるほど、効率を重視する傾向にあります。しかし、その一方で、国際間の緊張や異常気象といった現実的な脅威も日々報じられています。
レポートによると、2026年には、AIによる快適さや利便性を享受しながらも、「人間らしさとは何か」という問いや、グローバル社会の不安定さから「快適な日常は、実は“もろい”ものだ」という気づきが広がりつつあると捉えられています。

この気づきを踏まえ、2027年のマクロ生活者意識は「Depth Living 〜濃く深く生きる〜」と予測されています。これは、効率や合理性を追求する時代の反動として、人々が「深く濃密な時間」を求め始める生き方です。リアルとデジタルの境が曖昧になり、体験や思考が形骸化しがちな中で、あえて時間や労力、感情をかけ、「紛れもなく自分が生きている」という実感を取り戻そうとする動きだと考えられます。
2026年8月に実施された調査では、20~69歳の男女3,000名のうち63%が「Depth Living」の考え方に共感し、過半数が将来的な広がりを予測しています。

2027年に注目すべき2つのトレンド
「Depth Living」を起点として、レポートでは5つのKey意識トレンドが紹介されています。今回はその中から2つをピックアップしてご紹介します。
01:AI-IRREPLACEABLE VALUE AIには代替できない価値
AI生成物が日常的に目にするようになる中で、私たちは常に「本物かどうか」を疑い続ける状態に置かれ、そのことに疲れを感じ始めているかもしれません。だからこそ、AIにはない「生きている温度を感じられるもの」に本能的に惹かれていくでしょう。
調査では、52%の人がAI生成コンテンツかどうかを見極めることに疲れを感じており、57%の人がAIではなく人の手でつくられたと信じられる企業やブランドに魅力を感じると回答しています。手作りの品を選んだり、職人の技が光る体験をしてみたりと、本物の価値に触れる機会を積極的に作ってみると、きっと心が満たされるはずです。

03:PRIMITIVE REVIVAL 原始レトロブーム
近年人気の昭和・平成レトロブームの背景には、単なる懐かしさだけでなく、「あらゆるものが最適化される前の生活」への再評価があると考えられます。この流れは、昔の様式を楽しむだけでなく、「生きること自体を楽しむ原始的な生活」の価値化へと繋がっていくと予測されます。
調査では、41%の人が「自分の手で何かを作る活動に時間を使う」と回答し、さらに約4人に1人が今後その時間を増やしたいと考えています。また、「食事をじっくり味わう」ことについても、約4人に1人が今後増やしたいと回答しました。キャンプで火を起こしたり、家庭菜園で野菜を育てたり、手間暇かけて手料理を作ったりと、五感を使って「生きる」ことを楽しむ活動は、私たちに深い満足感を与えてくれるでしょう。

未来のヒントをあなたの生活やビジネスに
AIが進化する時代だからこそ、人間ならではの深い体験や、手触りのある温かい価値が求められるようになるでしょう。このレポートは、これからの生活やビジネスにおいて、どのような変化が起こり、生活者の価値観や行動がどう変わっていくのかを考える上で、貴重なヒントを与えてくれます。
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