topixnews

大崎市「マチノコエ」で公園のベンチとAI対話!地域の記憶と「今のコエ」を体験しよう

公園のベンチが語りかける!大崎市「マチノコエ」で地域とつながる新たな体験

「行かなくてもわかる」情報があふれる現代において、「行かなければ感じられない」特別な体験を提供しようと、宮城県大崎市で注目を集めているプロジェクトがあります。それが、Kanauuu合同会社が荒雄公園(愛称:カラフル夢広場)で実証を進めている地域プロジェクト「マチノコエ」です。

「マチノコエ」とは?公園のモノとAI対話

「マチノコエ」は、公園にあるベンチや東屋、遊具といった「その場所にあるモノ」とAI対話を通じて、地域の歴史や伝承、そして今を生きる人々の記憶を体験できる画期的なプロジェクトです。

ロゴ

このプロジェクトのユニークな点は、AIに情報を入力する前に、まず地域の人々の「コエ」を大切にしていること。2026年8月の古川まつりでは、約100人に声をかけ、20件を超える印象的なエピソードが収集されました。これらの「今のコエ」は、旧荒雄村の歴史や青沼彦治翁の功績といった地域の伝承と重ね合わせられ、ベンチや東屋、遊具それぞれに異なる「記憶」と「人格」が設定されています。

市場のような場所で人々が話し合っている様子

スマートフォン片手に、現地でしか味わえない対話体験

今はスマートフォンがあれば、地域の歴史や情報を手軽に調べられます。しかし、「マチノコエ」が目指すのは、単なる情報検索の代替ではありません。現地に足を運び、目の前のベンチや遊具と向き合い、その場所でしか感じられない空気や距離感の中で対話することに価値を見出しています。

ベンチのUI画面

たとえば、画面でベンチの情報を読むのと、実際にそのベンチの前に立ち、「ここでは昔、どんな人が座っていたのだろう」と問いかけながら対話するのとでは、受け取る感動が大きく異なります。AIを「現地に行かなくて済むための技術」ではなく、「現地へ行く意味を生み出す技術」として活用することで、便利さが増す時代だからこそ、身体をその場所へ運ぶことの価値を創出しています。

専門家も評価する新たな地域体験の可能性

これまでの実証では、宮城大学の佐々木秀之教授や中沢峻助教、大崎市議、大崎市まちづくり推進課の関係者など、20組以上が「マチノコエ」を体験しています。

佐々木教授からは、「地域にある歴史や記憶をデジタル上で保存するだけでなく、実際の場所での体験へつなげている点や、地域の人々の声を取り込んでいる点に可能性を感じます」と評価されており、地域の記憶を未来へつなぐ新たな方法として期待が寄せられています。

公園で話し合う男性たち

歴史だけでなく、「今」を未来へ残す取り組み

地域のデジタルアーカイブや史跡案内では、過去の歴史や著名な人物の功績が中心になりがちです。もちろん、それらは地域を知る上で欠かせないものですが、「マチノコエ」では、「この場所で遊んだ」「この風景が好きだった」「昔はこうだった」「今、この場所にこうなってほしい」といった、今を生きる人たちの記憶や思いも大切にしています。

狛犬を撮影する男性

今は小さな一言でも、10年、20年と時間が経てば、地域にとって大切な記録となるかもしれません。「マチノコエ」は、過去の伝承を伝えるだけでなく、これから伝承になっていくかもしれない「今のコエ」を集める仕組みでもあります。

大崎市・荒雄公園から、地域を越えた展開へ

Kanauuu合同会社は、2026年に大崎市・荒雄公園のネーミングライツパートナー企業となり、公園の愛称は「カラフル夢広場」となりました。これは、同社が2013年から運営する学習塾「カラフル学舎」に由来します。教育を通じて地域の子どもたちと関わってきた企業として、公共空間に新しい価値を生み出す取り組みにつなげたいと考えており、「マチノコエ」はその実践の一つです。

このユニークなAI対話体験は、宮城県大崎市の荒雄公園(カラフル夢広場)で実証中です。地域の歴史や人々の温かい記憶に触れることができるでしょう。ぜひ、現地を訪れて、公園のモノたちとの対話を楽しんでみてください。

関連リンク