松戸からルワンダへ!「働く力」が海を越える
「ハッピーワーク松戸」は、障害のある方々がそば店スタッフ、農業スタッフ、そば製品スタッフとして技術を習得しながら働く就労継続支援B型事業所です。運営する「戸定そば幸」では、店舗での接客や調理、そばに関わる製品づくりなどを通じて、一人ひとりに合わせた働き方と社会参加を支援しています。


なかよし学園プロジェクトは、この事業所で育まれたそば作りの技術と「働く力」を、ネパールに続きルワンダの子どもたちや教員の学びへとつなげました。これは、福祉の現場で「支援を受ける人」と見られることのある人々が、その仕事と技術によって世界の誰かを支える存在になるという、「支援される側から支援する側へ」というインクルーシブな社会モデルの実践です。
ルワンダでの蕎麦打ち交流の様子
今回のルワンダプロジェクトでは、Kibagabagaの教員との交流、Miyoveでの地域教育活動を含む計3回、「なかよし幸蕎麦」が実施されました。単に完成したそばを提供するだけでなく、参加者がそば粉に触れ、生地をこね、麺棒で延ばし、切り、茹で、そして一緒に味わうまでの全工程を体験しました。


言語や文化、年齢の違いを超えて、同じ食卓を囲み、手を動かしながら協力することで、参加者たちは自然とつながることができました。そば粉から麺が生まれる工程に興味津々で、実際に麺棒を使って生地を延ばす作業に挑戦する姿も見られました。これは、食材の変化や道具の役割、仲間との協力といった、身近な科学や仕事の仕組みを体験的に学ぶ貴重な機会となりました。


8月7日には、約10年間交流が続くKibagabaga Primary Schoolで現地教員との蕎麦打ち交流が行われました。この日はルワンダの収穫感謝祭「Umuganura」にあたり、千葉県産のそば粉を使って、教員たちが自らそば作りに挑戦。普段は教える立場の先生方が、新しい文化に触れ、試行錯誤しながら学ぶことで、教える側と教えられる側を固定しない学びが生まれました。

また、8月11日には、なかよし学園が継続的に活動しているMiyoveで蕎麦打ち実習を実施。「SYSTEM」をテーマに、教育が仕事につながり、所得を得て生活を安定させ、さらに他者を支える循環が、地域と世界の平和につながることを伝えました。そば作りを通して、食材を育てる人、加工する人、調理する人など、多くの人々の仕事と役割がつながる目に見えない仕組みを、子どもから大人まで体験的に理解できる教材となりました。

「支援される側から支援する側へ」新しい社会モデル
Peace Noodle Projectは、単に麺料理を完成品として提供する食料支援ではありません。材料に触れ、作り方を学び、失敗し、助け合い、同じ食卓を囲む過程を、文化交流、食育、科学教育、職業教育、インクルーシブ教育、平和教育へとつなげる包括的な取り組みです。
日本の地域で生まれた仕事が世界の学びを支え、海外から還ってきた笑顔や反応が、日本で働く人々の誇りとなり、次の仕事につながる。この循環は、なかよし学園プロジェクトが展開する「世界とつながる学び(CoRe Loop)」の実践でもあります。

このプロジェクトが私たちに教えてくれること
なかよし学園プロジェクト代表の中村雄一氏は、「そばは言葉が十分に通じなくても、一緒に作ることができる。その一連の体験に、平和をつくるための大切な要素が詰まっている」と語ります。また、事務局長の中村里英氏は、「食には人の心を開き、距離を縮める力があることを改めて感じた」と述べ、ルワンダで生まれた笑顔や挑戦する姿を松戸に還すことの重要性を強調しています。

誰もが自分の好きなこと、得意なこと、日々の仕事によって世界の誰かを支えることができる。このPeace Noodle Projectは、一杯のそばを一緒に作ることから、人と人が出会い、理解し合い、助け合う関係が始まる、そんな小さな平和の場を世界各地に増やしていくことを目指しています。
関連情報
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戸定そば幸
千葉県松戸市にある就労継続支援B型事業所「ハッピーワーク松戸」が運営するそば店です。店舗経験を持つスタッフによる技術指導と、福祉スタッフによる個別支援を組み合わせ、一人ひとりに合った働き方を支援しています。
https://happy-choice.org/soba_sachi/ -
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
日本国内の学校、自治体、企業、福祉事業所などと連携し、日本で生まれた学び、仕事、技術、教材を海外の教育現場で実装する「世界とつながる学び(CoRe Loop)」を展開しています。
https://nakayoshigakuen.org