調査から見えてきた厳しい現実
89.5%の子どもが学校に通えず
調査の結果、学齢期の子どもがいる19世帯のうち、実に17世帯(89.5%)では、世帯内の子どもが一人も学校に通っていないことが判明しました。回答者自身に学校教育の経験がない世帯では、すべての子どもが不就学の状態でしたが、保護者に教育経験がある世帯でも75%の子どもが通学していませんでした。また、子どもの収入確保のために働いている世帯では、すべての子どもが不就学でした。
70%の世帯が政府支援を受けられず
さらに、調査対象の20世帯中14世帯(70%)が政府からの支援を受けていないことが明らかになりました。政府支援を受けられない最大の理由として、「利用できる制度を知らない」(78.6%)が挙げられています。その他にも、必要書類の不足、住所証明がない、資格がないと言われた、申請方法が分からない、手続きのために仕事を休めないといった、複合的な障壁が存在しています。

複数の障壁が重なる課題
公的書類の保有状況と支援への影響
インドで広く利用される本人確認書類「Aadhaar Card」は80%の世帯が保有していましたが、子どもの出生証明書(65.0%)、Voter ID(55.0%)、Caste Certificate(45.0%)など、その他の重要書類の保有率は低い傾向にありました。

公的書類の保有数と政府支援の受給率には明確な差が見られます。公的書類を4種類以上持つ世帯の50%が政府支援を受けていたのに対し、3種類以下の世帯ではわずか10%でした。このことから、公的書類の保有が政府支援へつながる重要な要素である可能性が示唆されています。

不就学の多様な理由
子どもが学校に通っていない理由もまた多様です。最も多かったのは「保護者が学校教育を有用だと考えていない」(23.5%)という認識の問題でした。その他にも、入学に必要な書類がない、学費や制服・本の費用が高い、兄弟姉妹の世話が必要、言語の問題などが挙げられています。


結び手の今後の取り組み
NPO法人結び手は、今回の調査で明らかになった「複数の障壁が連続した構造」という課題に対し、具体的な支援活動を通じて解決を目指します。単に調査結果を発表するだけでなく、世帯ごとの状況に応じた支援を計画し、その後の変化まで追跡することで、実質的な生活や教育機会の改善を目指しています。
具体的には、以下の支援が想定されています。
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利用できる可能性のある政府制度の情報提供
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申請に必要な公的書類の確認と取得方法の案内
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行政窓口へのアクセス支援
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学校への入学や通学継続に向けた保護者との対話
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支援後の書類取得、政府支援の利用、就学・通学状況の継続的な確認
結び手は、インドを拠点に「外部環境が原因で努力できない人に機会を提供する」ことを目指し、基礎教育、女性の職業訓練、医療アクセス改善など、多岐にわたる活動を行っています。
詳細情報
本調査の報告全文は以下のリンクから確認できます。
調査報告全文
NPO法人結び手および結び手研究所に関する詳細は、以下の公式サイトをご覧ください。