高まる防災意識と最新調査から見えてくる「もしも」への備え
近年、豪雨や地震といった自然災害が多発し、防災への関心は一層高まっています。いつ、どこで災害が起こるか分からないからこそ、日頃からの備えが大切です。
生活総合情報メディア「ヨムーノ」が、子どもがいる25〜59歳の既婚女性117名を対象に実施した「防災に関する意識調査」では、自宅用防災グッズの備えが進む一方で、外出時の備えや家族間の意識に課題があることが明らかになりました。この調査結果から、私たちの暮らしに役立つ防災のヒントを探ってみましょう。

自宅の備えは進むも、外出時の備えに課題
調査によると、自宅用の防災グッズを備えている人は合計82.1%に上り、8割以上の家庭で災害への備えが進んでいることがわかりました。これは昨年の調査結果(75.5%)と比較しても、防災意識が高まっていることを示しています。
しかし、外出時の備えにはまだ課題があるようです。携帯用防災グッズを備えている人は合計63.3%、車載用防災グッズに至っては合計49.6%と、半数を下回る結果となりました。もしもの時に自宅以外で被災する可能性も考慮し、外出時の備えも改めて見直すことが重要です。

自宅には「水・衛生用品・ライト」が優先的に備蓄
自宅用の防災グッズとしては、「飲料水(59.4%)」、「衛生用品(54.2%)」、「ライト・懐中電灯(52.1%)」が半数以上の家庭で備えられています。これらは災害時に真っ先に必要となる一次ニーズに直結するアイテムと言えるでしょう。特に飲料水や非常食は、普段の食料を少し多めに備蓄し、消費したら買い足す「ローリングストック」を実践することで、無理なく備えを継続できます。
また、ストレスや体調悪化につながりやすい衛生用品や携帯トイレ、停電時の転倒・怪我を防ぐライト・懐中電灯は、比較的安価で入手しやすく、持っているだけで安心につながるアイテムです。

一方で、ブルーシート・レジャーシート(26.0%)、着替え(24.0%)、ヘルメット(19.8%)などは30%以下の備蓄率でした。これらも災害時の避難生活や安全確保に役立つため、余裕があれば準備を検討したいところです。

— 読者の声から学ぶおすすめ防災アイテム —
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「ポータブル充電器のソーラータイプと手巻き発電タイプを、昼と夜で使い分けできるように備えている」(51歳)
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「ペット用シーツは人用の簡易トイレに代用できるので、多めに常備している」(59歳)
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「福島県で東日本大震災を経験し、特にトイレが大変だったので、携帯トイレは欠かせない。また、ガソリンも常に切らさないようにしてある」(47歳)
携帯用防災グッズは「ライト・救急セット」が上位に
外出時に持ち歩く携帯用防災グッズとしては、「ライト・懐中電灯」と「救急セット」が同率で35.1%と最も多く備えられています。次いで「衛生用品(31.1%)」、「現金(31.1%)」、「モバイルバッテリー(28.4%)」が続きました。
キャッシュレス決済が普及している現代でも、停電時には現金しか使えない状況も考えられます。いざという時のために、最低限の現金を常に持ち歩く習慣をつけておくと安心です。

防災グッズの見直しは定期的に!情報収集源も多様化
防災グッズは一度準備したら終わりではありません。食料の賞味期限や電池の消耗、家族構成の変化に合わせて定期的な見直しと入れ替えが必要です。調査では、3分の2以上(70.9%)の人が1年以内に自宅用防災グッズを見直していることがわかりました。これは昨年の調査と比較して「一度も見直していない」と回答した人が減少しており、見直し意識が高まっていると言えるでしょう。

防災に関する情報収集源としては、「テレビ番組(47.9%)」が最も多く、依然として根強い影響力を持っています。しかし、「(公的機関以外の)その他のSNS(36.8%)」や「スマホのニュースアプリ(35.0%)」も上位に位置しており、情報収集の手段が多様化していることが伺えます。信頼できる情報源を見極め、日頃から最新の防災情報を得るように心がけましょう。

「停電・断水・通信障害」への対応が最大の関心事
防災に関する情報で「分かっていない」「もっと知りたい」こととしては、「停電・断水・通信障害時の対応方法」が41.0%と最も多く挙げられました。子育て中の家庭にとって、これらの生活インフラの停止は、炊事、衛生、連絡、暑さ寒さへの対応など、生活に大きな支障をきたします。
具体的な備え方や、いざという時にどう暮らしを回していくかといった実用的なノウハウへのニーズが高いことが示されています。また、「避難所の場所・設備・受け入れ体制(29.1%)」や「自治体や行政の支援・ルール(27.4%)」など、有事の初期段階で必要となる情報への関心も高いようです。

家族会議と夫婦間の意識ギャップ
災害時の「避難場所・連絡手段」について、8割以上の家庭で話し合いが行われていることがわかりました。しかし、「定期的に話している」は17.1%に留まり、「たまに話している」が45.3%と最多でした。防災意識の高まりは見られるものの、継続的な話し合いの習慣化にはまだ課題があると言えるでしょう。

さらに、4割以上(43.6%)の人が夫婦間で防災意識のギャップを感じていることも明らかになりました。具体的なエピソードとして、以下のような声が寄せられています。
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「夫は避難場所を知らなかったり、災害時の連絡方法なども現実的なこととして考えていない」(40歳)
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「災害時は歩き移動が基本なのに、夫は車で移動しようと本気で思っている」(47歳)
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「夫は全くの無関心で防災グッズなども必要と思っていない様子。『買うな!』とは言わないので自由に用意しているが、ポータブル充電器など大きいものはなかなか買えない」(44歳)
このようなギャップは、防災に関する「考え方の違い」だけでなく、実際に防災グッズの購入や点検、管理といった「実務の偏り」によっても生じやすいテーマです。家族全員で防災について話し合い、役割分担をすることで、より実効性のある備えにつながるでしょう。

まとめ:これからの防災は「仕組み化」が鍵
今回の調査からは、防災への意識が「自宅での備え」から「外出時や移動中の備え」へと広がりつつあること、そして関心が「防災グッズを買うこと」から「災害時にどう暮らしを回していくか」という実用的な視点に移行していることが伺えます。
家族内の話し合いは増えているものの、定期的な実施にはまだ至っておらず、夫婦間の意識ギャップも約4割が実感しています。だからこそ、次に必要なのは「仕組み化」です。防災グッズの点検を習慣にしたり、外出時の持ち歩きリストを作ったり、家族の連絡ルールを定期的に更新したりと、無理なく続けられる運用を家庭の中に作ることが、安心な暮らしへの一歩となるでしょう。
ぜひこの機会に、ご自身の、そしてご家族の防災について改めて考え、具体的な行動につなげてみてください。
関連情報
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ヨムーノの記事でも本調査内容を紹介しています。
https://yomuno.jp/posts/141214 -
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