topixnews

約半数が「関心あり」でも「関われない」子育て支援〜あなたも参加できる新しい仕組みと茨木市の実践事例〜

少子化の時代、子育て支援は「みんな」のテーマへ

日本の出生数は年々減少し、2025年には過去最少の67万人台を記録しました。この少子化は、子育て世帯だけの問題ではなく、社会全体で支えるべき課題へと変化しています。これまでの子育て支援は家庭と専門職が中心でしたが、今後は地域の多様な担い手が加わる仕組みが求められています。

約半数が関心、でも「関われない」現状

株式会社明日香が運営する「子ねくとラボ」が、20代〜60代のビジネスパーソン109名を対象に行った調査によると、約半数(45.0%)が子育て支援活動に「関心がある」と回答しました。関心を持つ理由としては、「社会の一員として何か役立ちたい」(46.9%)、「少子化や子育て世帯の課題を身近に感じている」(42.9%)、「地域とのつながりを作りたい」(36.7%)などが挙げられています。

ビジネスパーソンの子育て支援活動への関心度調査結果

しかし、驚くべきことに、約半数(48.6%)が「関わってみたいと思いつつ、現在は関われていない」と感じています。実際に子育て支援活動へ参加した経験がある人は、調査対象者のうちわずか6名にとどまっており、関心の広がりと実際の行動には大きなギャップがあることが浮き彫りになりました。

ビジネスパーソンの子育て支援活動への参加意向に関するアンケート結果

あなたの「関わりたい」気持ちを阻む壁とは?

「関わりたいのに、関われない」と感じる人たちが挙げる主な理由は、「仕事が忙しく時間が取れないから」(52.8%)が最も多く、「自分にできることがわからないから」「参加のきっかけや機会がないから」(ともに35.8%)が続きます。また、約3割の人が具体的な関わり方を思い描けていないことも分かりました。

ビジネスパーソンの子育て支援への参加意向に関する調査結果

現実的に可能だと思う関わり方としては、「週末や休日の単発ボランティア」(29.4%)、「地域行事・イベントへの参加」(22.9%)、「月に数時間程度の短時間活動」(19.3%)が上位を占めています。

茨木市の事例から学ぶ「関わりやすさ」のヒント

「まちなかの森 もっくる」で育まれる地域とのつながり

大阪府茨木市にある屋内こども広場「まちなかの森 もっくる」は、子育て支援の「関わりやすさ」を形にする実践例として注目されています。ここでは、乳幼児から小学生までの子どもたちが、茨木市の伐採木をリユースした遊具を通じて「木育」に触れられます。保育士である育児コンシェルジュが常駐し、子育ての悩み相談や保護者同士の交流機会を提供。地域に密着した遊び場として定着しています。

特に注目すべきは、大学・企業・市民団体が一体となって開催する「いばらき木育フェスタ」のような取り組みです。これは、子どもたちが木に触れ、学び、楽しむ体験を通じて感性と環境意識を育むイベントであり、地域・企業・大学が自然につながる場となっています。

参考:2026年版:いばらき木育フェスタ特設サイト

「まちなかの森 もっくる」の運営から見えてきたのは、自治体、企業、大学、家庭といった異なる主体が、それぞれの目的を持ったまま「子育て支援」という共通のテーマで自然に交われる環境を設計することの重要性です。

「私にもできる」が見つかる!子育て支援への4つのステップ

今回の調査結果と「まちなかの森 もっくる」の実践を踏まえ、子育て支援の担い手を広げるための4つの要素が提言されています。

1. 小さく始める「参加単位」

週末の単発ボランティアや、月に数時間程度の短時間活動など、無理なく始められる「参加単位」が用意されることで、忙しいビジネスパーソンも参加しやすくなるでしょう。

2. 「できること」を明確にする情報発信

「自分に何ができるかわからない」という声に応えるため、具体的な活動内容や必要なスキルを分かりやすく伝える情報発信と、活動と人をつなぐマッチングの仕組みが求められます。

3. 勤め先からのサポートも味方に

ボランティア休暇など、勤め先が子育て支援への参加を後押しする制度を整備することも重要です。調査では、約半数が勤め先からの支援があれば参加しやすくなると回答しています。

4. 地域に根差した「共通の場」

自治体・企業・大学・家庭が同じ場で交われる地域の拠点づくりは、多様な主体が自然に関わり、連携を深めるきっかけとなります。茨木市の「まちなかの森 もっくる」はその好例と言えるでしょう。

まとめ:あなたの参加が未来を創る

「関わりたいのに、関われない」と感じている約半数のビジネスパーソンにとって、これらの提言は子育て支援への第一歩を踏み出すきっかけとなるはずです。子育て支援は、子どもたちの育ちを支えるだけでなく、企業や地域が活性化する意義も持ち合わせています。

子ねくとラボは、今後も調査による実態の可視化と地域拠点の運営を通じて、この転換を後押ししていくとのことです。

子ねくとラボ